法改正のマイナス面・・・

この労働契約法の改正は、国が労働者と企業との橋渡しとなり、非正規雇用の方たちが少しでも安心して働き続ける事が出来るよう改正されました。
そして、この「雇止めの不安」の解消だけでなく、「正規雇用者との格差の改善」にも期待されています。

確かにこの改正は労働者側だけでなく、企業側にもメリットはあると思われます。
5年を超えて雇用しているということは、一定の戦力になっているということですから、そうした方たちの定着を促すもとなるからです。

しかし、非正規労働者が、雇用者の3人に1人を越えてきている現在、この改正が“いいこと尽くめ”とは決して言えないでしょう。

なぜなら、これほどまでに非正規雇用が多いというのは、多くの企業が「雇用調整を弾力的に行なう事や、人件費削減する事」などを目的としてこの非正規雇用を活用してきたからです。


無期契約になれば、当然「雇止め」という概念はなくなり、本人からの「退職」の申し入れか、「解雇」しかなくなるわけです。
現在、企業側に「解雇権」はあってもなかなか難しいものとなっています。


そうなると、多くの企業で有期契約更新に上限を設けることが予想されます。

なぜなら、前回お話しましたが、無期契約の申込がされると、その時点で無期労働契約が成立するので、仮に、申込の後、無期契約に転換するタイミングで雇用を終了させようとした場合は、「解雇」する必要があります。

そして、「客観的に合理性を欠き、社会通念上相当と認められない場合」には解雇は無効となってしまいます。
ですから、そういった事態を避けるため、前もって有期契約更新に上限を設けてしまおうということになるのです。


実際、無期雇用転換の申込をするのには通算5年経過が必要ですから、問題になるのは平成30年前後でしょう。
平成30年前後、この無期転換に関するあっせんや裁判が多く起こることが懸念されています。